マダニとは?生息地域はどのあたり?
マダニとは、マダニ亜目マダニ科に属するダニの総称です。
哺乳類が発している二酸化炭素の匂いや体温や体臭などに反応して飛び移り吸血行為をします。
蚊などは「刺す」ことで血を吸いますが、マダニは「噛む」ことで吸血を行います。
体長は0.3~1センチですが、血を吸うと大きく膨れあがります。
マダニは家にいるダニとは違い、山や草原など野外に生息しており、春から秋にかけて頻繁に活動するようです。
被害の出ている地域は九州、四国、中国、近畿、北は福井までとなっています。
マダニからウイルスが見つかったのは北は山梨や静岡などです。
<マダニ吸血前の写真>
<吸血後の写真>
哺乳類に寄生して吸血するマダニは、噛み付いて口からセメント状のものを出してしっかり口と皮膚を固定し、
6日~10日ほどかけてゆっくりと血を吸うのだそう。
なのでこのようにまるまると大きくなるのですね。
「SFTSウィルス」とは?死亡の危険と致死率、潜伏期間は?
0.3~1センチくらいの小さなマダニですが危険な「重症熱性血小板現象症候群ウイルス」を保有しています。
噛まれると「重症熱性血小板現象症候群(SFTS)」と呼ばれる病気になり、体調や状態
によっては死者が出ることもあります。
ただ必ずしも感染するわけではなく、かかる確率はかなり低いようです。
中国での調査では致死率は6パーセントとのこと。
潜伏期間は6日から2週間程度と言われています。
また噛まれてから24時間以内にダニを取り除けば、さらに確立は低くなるそうです。
<症状が出た場合の「写真」>
ちなみに噛まれた場合は、このような状態になります。
決して気持ちのいいものではありませんね。
噛まれたときの処置。治療法やワクチンは?
噛まれたときは絶対に引き抜かないこと!
体の一部が残ってしまったりウイルスや卵が飛び散る恐れがあるので、皮膚科を受診してください。
どうしても皮膚科にいけない場合は、以下の対処法を試してみてください。(自己責任になります)
・火を近づける
・アルコールを綿棒などでつける
・熱湯をつける
・ワセリンを塗って窒息死させる
・マダニ用のピンセットで引き抜く
なるべく殺さずに逃がすというのがいいようです。
現在のところSFTSウイルスにたいしての有効なワクチンはないようですので、極力噛まれないようにするしかないようです。
噛まれない対策
山や草むらなど動物の通り道にはマダニが落ちている可能性があるので行く際は長袖長ズボンの着用をし、なるべく皮膚をさらさないことをお勧めします。
また、屋外活動後は入浴してマダニに刺されていないかを確認して下さい。
特に、わきの下や足の付け根、手首や膝の裏、胸の下や頭部(髪の毛の中)など中心に確認して下さい。
犬や猫からの感染もあり?
ペットについていたマダニをつぶしてその汁などがかかった場合、人に感染してしまう恐れもあります。
マダニを見つけた場合は、なるべくつぶさずに病院にいくことをお勧めします。
また、SFTSウイルスに感染している動物の肉や乳を口にして人に感染したという例はまだありません。
自分のペットを守る予防法は?
室内で飼っているペットでも外に出る機会があれば、感染する可能性はあります。
一ヶ月に一度、薬を使うことで予防できるようです。
ペットショップにて問い合わせてみて下さい。
マダニは耳の裏などに寄生することが多いので、まめにチェックすることも大切なようです。
結論として、山や草原など野外に行くときは極力肌を出さないこと、万が一噛まれてしまったらすぐに皮膚科へ行くこと、
ペットがいる場合はしっかり予防の薬を投与すること、
など、マダニに噛まれない対策をしっかりすることと迅速な対応が大事なのですね。